
こんにちは!杉崎です!
「あなたは自分がどんな性格をしているかわかりますか?」
上のような質問をされたとしてもパッと思いつく人間は少数派です。
今回ご紹介する「エゴグラム」は,「自分の長所がわからない…」という悩みを解決します。
自分の考えと照らし合わせながら25~50個の質問に答えるだけで,自分の短所と長所を可視化することができます。

エゴグラムで自分の性格を分析することで次のような良い事があります!
①人生で気を付るべきポイントを一目で理解できる
②長所を仕事にどう活かすべきかがわかる
③人間の性格は千差万別であることがわかる
\この記事を読んでもらいたい人/
- 自分の強み,弱みがわからない人
- 将来就職活動を効率的に進めたい人
目次
「エゴグラム」とは

エリック・バーン (Eric Berne) の交流分析における自我状態をもとに、弟子であるジョン・M・デュセイ (John M. Dusay) が考案した性格診断法で、人の心を5つに分類し、その5つの自我状態が放出する心的エネルギーの高さをグラフにしたもののことである。
出典:Wikipedia
自分の自我状態を可視化して考える自己分析ツールです。
私たち人間は心の中に以下の5つの自我状態をつくることにより,自分のコミュニケーションスタイルを作っていると言われています。
- CP(厳しい父親):支配性
- NP(優しい母親):寛容性
- A(理性的な大人):論理性
- FC(自由な子供):奔放性
- AC(従順な子供):順応性

つまり脳内では,家族版インサイドヘッドが繰り広げられているわけ!!
CP:規律性,支配性
自分のルール,社会の決まりに忠実で曲がったことが大嫌い。
CPが高ければ高いほど,妥協を許さず与えられた仕事をこなす責任感が強くなります。
自分の信念をしっかりと持っている反面,考えを他人に押し付けて反感を買ってしまったり,ルールを守らない人間をとことん批判する冷たい一面も持ち合わせています。
NP:肯定的
面倒見がよく,思いやりの気持ちが強い。
他人の長所を素直に褒め,後輩や部下を温かく見守る人はNPの点数が高いです。
NPが高ければ高い程,相手に対して常に肯定的で世話を焼く頻度が多くなります。
しかし,過干渉がすぎて煙たがられてしまったり,思いやりの気持ちが強すぎて情にほだされてしまう弱点もあります。
A:理知的,客観性
感情よりも理論を重視する優等生タイプです。
このタイプが強い人は,「必ず周りから見て自分はどういう風に映るだろう」と客観的に振り返ることができます。。
人間関係での立ち回りが上手く論理的に話す人はこの尺度の点数が強いといえます。
一見、同じようにクールなCPと混同されがちですが実は僅かな違いがあります。
CPの得点が高ければ自分の考えを優先して仕事を進め, Aの得点が優位であれば経験則や根拠に基づき任務を遂行していきます。
F:自由奔放性,好奇心
感情豊かで好奇心が強いムードメーカータイプです。
面白いことを言うのが得意で周りを持ち上げるのが大好きですが,お調子者でハメを外すことがしばしばあるのがこのタイプ。
この点数が高ければ,感情豊かで発想力に富んでいるため,デザイナーやコメディアンの気質が高いと言えます。
しかし,自分の欲しい物を追求するあまり「わがままだ」と称されることもあるので感情の出しすぎには注意しましょう。
AC:協調性
親や先生の言うことを素直に聞く「いい子」と評されるタイプです。
周りからの評判は抜群ですが,他人を優先し自分の意見を押し殺してしまう等我慢強い一面もあります。
このポイントが高いと協調性が高く環境に順応できる長所がありますが,周囲からの評判を軸に生きているため卑屈になってしまったり等の脆さもあります。
代表的なパターン
エゴグラムの結果に基づき人の分類を行ったところ,23のパターンに分類されたと報告がされています。
この章では,代表的なパターンを5つ紹介します!
W型(別名:エリート官僚型)

特徴:CP(支配性), A(論理性), AC(順応性)が高め
性格
厳格にルール・拘束を守り,自分の考えが確固としている学級委員長タイプ。
伝統や規律に基づき意見を客観的に述べることができるため,先生や上司からは頼りにされている存在です。
しかし完璧主義者であるため,他人の短所をつい口にしてしまったりつい自責的になってしまったりと日常生活でストレスを溜めてしまいがち。
もう少し柔軟性を持つとストレスフリーに生きられます!
対人面でのポイント
完璧主義であるため,ついつい人の短所に目がいきがち。
弱点ばかり口だしてしまうと「血も涙もない人間」と思われかねいので.たまには他人の良いところを見つける努力をしましょう。
しかし問題点を見つける能力,計画に沿って物事を進める能力は非常に長けているため,この長所を磨けば経営コンサルタント等の分野で大いに活躍することができます!
N型(別名:ボラインティア型)

特徴:NP(寛容性)とAC(順応性)が高く,CP(支配性)が低め
性格
自分を犠牲にして他人を優先するタイプ。
控えめで柔らかい雰囲気を纏っている人が多く,喋る役よりも聞き役に徹することが多いのが特徴です。
人の良いところを素直に褒める長所も持っているため,友人を大切にできるのもN型の素晴らしいところです。
対人面でのポイント
幼い頃には,「他人に優しくしなさい。クラスの皆と仲良くしなさい」と口うるさく言われた経験があるのでは?
その教育のおかげか,仲良くなった友人や恋人には誕生日プレゼントをサプライズしたりなど尽くす人間に成長。
しかし「皆と仲良くする」ことに拘り過ぎるあまり,他人の意見を優先するあまりか自分の考えがおろそかになってしまいがちに。
自分の考えを見失ってしまうと,対人関係で大きなトラブルに見舞われたり,人生で迷子になってしまったりするので自分の軸は少なからず持っておきましょう!
M型(別名:不良少年,ムードメーカー型)


特徴:NP(寛容性), F(奔放性)が高く,AC(論理性)は低め
性格
皆を包み込むやさしさと想像力を兼ね揃えている,情緒豊かな人間がこのタイプに該当します。
サービス精神旺盛で周りを楽しませることが得意であるため,友人も多くクラスのムードメーカー的存在だった経験もあるのでは?
しかし目先の楽しみを追う傾向にあり,無計画で先のことを見通すのが大の苦手。
ついついお酒を飲みすぎて大事な仕事に集中できなくなったり,お金を使いすぎて困ることがあるので,時には計画性を持つことが大事!
対人面でのポイント
人に寛容で好奇心旺盛なM型の人は,創造力が求められる仕事,他人の長所を武器に変える仕事が向いています。
他人の長所を褒める力を最大限に活かすならキャリアアドバイザー,創造性を活かすのであればデザイナー関連の職業に就くことで持ち前の感受性を発揮することができるでしょう。
逆N-1型(創業者型)


特徴:CP(支配性), F(奔放性)が高く, AC(順応性)は低め
性格
自分の理想を追い求め,好奇心ベースで生きる人間はこのタイプに該当します。
世間の常識に捕らわれず,自分のたてた目標にコミットする生命力に溢れ,歯に衣着せぬ物言いで意見を言うタイプです。
現実の人間ならホリエモン,YouTuberヒカルがこのタイプに当てはまるでしょう。
両者とも独特の人生観を持っており,好きになる人間は宗教の信者の如くとことんハマっていきます。(私も然り。)
彼らの人生には衝突こそつきものですが,バッシングを恐れずに突き進めば偉業を成し遂げる可能性の高い性格でもあります。
対人面でのポイント
一見,自分の人生を歩んでおりカッコいい生き方をしているように見えます。
しかし,独自の価値観と一般の常識が衝突してしまうが故に,世間とのギャップのせいでストレスが溜まりやすい性格でもあるのです。
でも大丈夫。周りのニッチなファンを大切にすると,アンチなんかどうでもよくなります。
一つだけ言うとすれば,自分のアンチに対して攻撃的になってしまうと独裁者のレッテルを張られてしまうこと。
罵声を浴びせられたとしても一呼吸置いて冷静に対処すると◎。
逆N-2型(自律したアンドロイド型)


特徴:CP(支配性), A(論理性)が高く, AC(順応性)が低い
性格
好奇心ベースに行動する逆N-1型とは違い,このタイプは自分の理想から逆算して戦略的に計画しながら物事を進める傾向にあります。
自分の得にならない人間,反対意見を持つ人間に関しては「自分の人生に関係ない」とみなし,幼馴染であろうと連絡を絶ち切ってしまう潔さも持ち合わせています。
周囲からは冷血漢に見られがちですが,自分を信頼してくれる仲間や師匠に対しては忠誠心を忘れることはありません。
対人面でのポイント
成長企業の経営者,個人投資家向き。
サイコパスに見られがちですが,多少の犠牲や反対意見を臆さずに重要な決断ができるタイプです。
相手の「エゴグラム」を知ると相性がわかる!


エゴグラムは個人の性格だけでなく,チームの長所・短所も明確に把握することができるのです。
相手の結果と突き合わせることにより,チームの雰囲気や,短所をどのように補っていくべきかをグラフで表すことができます。
お互いの相性については,以下の3つの観点から調べることができます。
- 共有:両者とも対象の尺度の得点が高い
- 不完全: 両者とも対象の尺度の得点が低い
- 補完:一方の得点が高く,もう一方が低い
例えば,両者ともAが低いということであればこのペアは論理性が不完全であるということを意味します。
この場合だと,計画性のある人間を入れるとチームの力を最大化できるでしょう。
M型(ムードメーカー型)×N型(ボランティア型)
両者ともNP(寛容性)が高いため,お互いを尊重し合いアイディアが活発に飛び交うため会議は和気あいあいとした雰囲気に。
CPが不完全であるため,批評的な意見が少くなりがちで会議に収拾がつかなくなることも…(実体験)
CP(支配性), もしくはA(論理性)が高い人間に,会議を引っ張る指揮官になってもらうに頼むとより会議もはかどるでしょう。
W型,逆N-2型:ゴールまでの最短経路を求めてくれるので,回り道が多くなりがちな会議にメリハリが生まれる。
W型(エリート官僚型)×逆N-1型(創業者型)
両者ともCPが高く,お互いが確固とした意見を持っている反面,NPが不完全であるため尊重の機会は少なくなってしまいがち。
逆N-1が「自分の意見が正しい」と感情的になり,W型の人間が「いや,世間はこう思っている。少数派のお前は間違っている」等と価値観のぶつかり合いで険悪なムードになってしまうことも…。
どちらかがNP(受容性)を高めるか,聞き上手な人間に仲裁してもらうことが重要です。
N型:水と油のような2人の緩衝材立ち位置
まとめ
本記事では,人の性格を可視化できる「エゴグラム」について紹介しました!
「全ての悩みは人間関係からくる」と言われているくらいに,人は幸福度に多大な影響を与えます。
しかし,その悩みの原因は全て価値観や性格の違いに起因するものです。
人間は性格に多少の凹凸があって当たり前。
その長所と短所を補い合い,力を合わせて一つのものを作ることが遥かに大事なのです。
まるでジグソーパズルのように。
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